「うちもSNSをやったほうがいいのでは」と考えている中小企業は多いと思います。ただ、いざ始めようとすると、何から手をつければよいのか迷ってしまうものです。
SNSは、思いつきで始めると続かなくなりがちです。反対に、最初に少しだけ準備をしておけば、少ない人数でも落ち着いて続けられます。
この記事では、中小企業がSNSを始めるときの手順を、準備から最初の1ヶ月まで順番に紹介します。
手順1:SNSを使う目的を決める
最初に決めたいのは、SNSで何を実現したいかです。目的によって、選ぶSNSも、投稿の内容も変わります。
- 会社や商品を知ってもらいたい
- お店やサービスに来てもらいたい
- 人を採用したい
- 今のお客さまとのつながりを深めたい
あれもこれもと欲張らず、まずは1つか2つにしぼるのがおすすめです。目的は社内で共有し、紙やメモに書いて残しておきましょう。
手順2:どのSNSを使うか選ぶ
SNSにはそれぞれ得意なことがあります。すべてを同時に始める必要はありません。まずは1つ、多くても2つから始めましょう。
| SNSの特徴 | 向いている使い方 |
|---|---|
| 写真や見た目が中心のSNS | 商品、料理、空間など、見て伝わるもの |
| 短い文章が中心のSNS | 考え方や日々の気づき、会話のような発信 |
| 動画が中心のSNS | 作業の様子、使い方の説明 |
| 仕事のつながりが中心のSNS | 会社の取り組み、採用、取引先向けの発信 |
選ぶときは、「自社のお客さまがよく使っているか」と「自社が続けやすい形式か」の2点で考えるとわかりやすいです。動画を作る余力がないなら、文章や写真が中心のSNSから始めるほうが続きます。
手順3:アカウントの準備をする
使うSNSが決まったら、アカウントを用意します。会社のアカウントは、個人のものとは分けて管理しましょう。
- ログインに使うメールアドレスは、会社で共有できるものにする
- パスワードは安全な方法で管理し、だれが知っているかを決めておく
- プロフィールに会社名、何をしている会社か、公式サイトのリンクを入れる
- アイコンは会社のロゴなど、ひと目でわかるものにする
- 担当者が変わっても引き継げるよう、登録情報を記録しておく
個人のメールアドレスで登録してしまうと、担当者が退職したときにログインできなくなることがあります。ここは最初に気をつけたいポイントです。
手順4:社内のルールを簡単に決める
細かい規則集はいりませんが、最低限のルールは決めておきましょう。トラブルを防ぐだけでなく、担当者が安心して投稿できるようになります。
【最低限のルールの例】
・投稿してよい内容、出さない内容(お客さまの情報、未発表の情報など)
・投稿前にだれが確認するか
・写真に写る人には事前に許可をとる
・コメントへの返し方と、困ったときの相談先
このルールは1枚の紙にまとめるくらいで十分です。続けながら、必要に応じて足していきましょう。
手順5:最初の1ヶ月の進め方
始めたばかりの時期は、反応が少なくても気にしすぎないことが大切です。まずは「続ける形」をつくることを目標にしましょう。
1週目:自己紹介の投稿をする
会社の紹介、どんなことを発信していくか、担当者のあいさつなどを投稿します。初めて見た人が、どんなアカウントかわかるようにしておきます。
2〜3週目:無理のない頻度で投稿する
毎日でなくてもかまいません。週に2〜3回など、続けられる回数を決めて守りましょう。予約投稿の機能を使うと、決まった曜日に出すのが楽になります。
4週目:ふり返りをする
1ヶ月たったら、どの投稿の反応がよかったか、作るのが大変だったのはどれかをふり返ります。数字だけでなく、「続けられそうか」という感覚も大事な判断材料です。
文章づくりにAIを使う場合も、投稿前には必ず人が読んで確認しましょう。自動でフォローやいいねをするような方法は、規約に反するおそれがあるので使わないでください。
始める前によくある不安
「炎上したらどうしよう」「反応がなかったら恥ずかしい」と心配になる方もいるでしょう。炎上(批判が一気に集まること)は、ルールと確認の流れを決めておくことで、多くを防げます。反応が少ないのは、始めたばかりのアカウントではよくあることです。最初の数ヶ月は、反応の数よりも、決めた回数を守れたかどうかを大事にしましょう。続けているうちに、自社らしい投稿の形が見えてきます。
まとめ
中小企業がSNSを始めるときは、次の順番で進めると迷いにくくなります。
- 目的を1つか2つにしぼる
- お客さまと続けやすさでSNSを選ぶ
- 会社のメールでアカウントを用意し、情報を記録する
- 最低限のルールを1枚にまとめる
- 最初の1ヶ月は「続ける形」をつくる
社内の人が自分たちで回せるように学びたい場合は担当者向けの研修、最初の仕組みづくりを任せたい場合は構築代行という進め方もあります。会社の状況に合わせて選んでみてください。




