TikTokに動画を出したいけれど、顔出しや撮影がむずかしい。毎回の編集に時間がかかる。そんな悩みに、AIが役立つ場面がふえてきました。ただ、AIに全部をまかせると、伝えたいことがぼやけたり、思わぬトラブルにつながったりします。
この記事では、縦型動画をつくる流れを順番に見ながら、AIに頼める部分と、人が判断すべき部分を分けて説明します。
縦型動画づくりの全体の流れ
まず、全体の流れをつかみましょう。大きく分けると、次の5つです。
- 企画:誰に、何を伝えるかを決める
- 台本:話す内容や、画面に出す文字を決める
- 素材:映像、画像、声などを用意する
- 編集:つなげて、字幕や音を整える
- 確認:投稿する前に中身をチェックする
AIはこのうち、台本、素材、編集の一部で特に力を発揮します。企画と確認は、人が中心になって行うほうが安心です。
企画は人が決め、AIは案を広げる
企画でいちばん大事なのは、「誰に」「何を」伝えるかです。ここがあいまいだと、AIが出す案もぼんやりします。まず自分で、見てほしい人と、伝えたいことを一文で書きましょう。
そのうえで、AIに案を広げてもらいます。
見てほしい人:〇〇に悩んでいる人
伝えたいこと:〇〇
この内容で、短い縦型動画の企画を10個出してください。
それぞれ、最初の数秒で見る人の手がとまる「つかみ」の一言もつけてください。
出てきた案の中から、自分が本当に言えることだけを選びます。経験していないことや、根拠のないことを言う企画は外しましょう。
選んだ企画は、一覧にしておくと便利です。「企画名」「つかみの一言」「状態(未着手・制作中・投稿済み)」の3つを書いておくだけで、次に何をつくればよいかがすぐにわかります。週のはじめに一覧を見て、その週につくる本数を決めておくと、作業の見通しも立てやすくなります。
台本と素材をAIでつくる
企画が決まったら、台本をつくります。縦型動画は短いので、最初のひと言で何の動画かがわかるようにするのが基本です。AIに「話し言葉で」「短い文で」と頼むと、読み上げやすい台本になります。
素材づくりでは、次のような使い方があります。
- 画像:説明用のイラストや背景をAIでつくる
- 声:台本を読み上げる音声をAIでつくる
- 映像:短い動きのある映像をAIでつくる
どれも便利ですが、使う前に、そのサービスの利用ルールを確認しましょう。商用で使ってよいか、どこまで加工してよいかは、サービスによってちがいます。また、実在の人の顔や声に似せたもの、他の人の作品に似せたものはつくらないようにします。
編集は「型」を決めると早い
編集では、毎回の形をそろえると作業が早くなります。たとえば、文字の色や位置、字幕の出し方、最初と最後の画面を決めておきます。決まった形があると、見る人にも「この人の動画だ」と覚えてもらいやすくなります。
字幕づくりにもAIが使えます。音声から文字を起こしてくれる機能を使えば、手で打つ手間が減ります。ただし、聞きまちがいはよくあるので、最後は自分で読み直して直しましょう。
| 作業 | AIに頼めること | 人がやること |
|---|---|---|
| 台本 | 下書きを出す | 自分の言葉に直す |
| 素材 | 画像や声をつくる | 利用ルールを確かめる |
| 字幕 | 文字起こし | まちがいを直す |
| 説明文 | 案を出す | 言いすぎを直す |
投稿前に必ず確認すること
AIを使った動画ほど、投稿前の確認が大切です。次のチェックリストを使ってみてください。
- 事実とちがうこと、言いすぎていることを言っていない
- 実在の人や他の人の作品に似せていない
- 使った素材の利用ルールを守っている
- AIでつくった映像であることを、必要に応じて示している
- 字幕の誤字や聞きまちがいを直した
- 音楽は、使ってよいものだけを使っている
AIでつくった内容をどう示すかは、各サービスのルールが変わることもあります。ときどき公式の案内を見直しておくと安心です。
はじめての人におすすめの進め方
いきなり全部をAIでつくろうとすると、道具の使い方を覚えるだけで疲れてしまいます。はじめは、1つの作業だけAIにまかせるところから始めましょう。
- 最初の1週間:台本だけAIに手伝ってもらい、撮影と編集はいつもどおり行う
- 次の1週間:字幕づくりにAIの文字起こしを使ってみる
- 慣れてきたら:画像や声など、素材づくりにもAIを使ってみる
少しずつ広げると、どこでAIが役に立ち、どこは自分でやったほうがよいかが自然とわかってきます。また、AIでつくったものと自分で撮ったものを組み合わせると、その人らしさが出やすくなります。すべてをAIにするより、自分の声や手元の映像を少し入れるだけでも、見る人に伝わる温度が変わります。
まとめ
TikTok向けの縦型動画は、AIを使うことで台本、素材、編集の手間を大きく減らせます。ただし、誰に何を伝えるかを決める企画と、投稿前の確認は人の役目です。AIは下書きと素材づくりの係、判断と仕上げは自分。この分担で進めると、無理なく、安心して動画を出し続けられます。




